個人事業主としての経験を積み、事業をさらに拡大したいと考えたとき、多くの方が検討するのが「法人成り」です。
法人成りには、税務面でのメリットや信用力の向上、さらなる事業展開のための資金調達がしやすくなるといった魅力があります。
個人事業主の段階では難しかった取引先の拡大や従業員の雇用など、事業運営の幅を大きく広げることができるため、事業の新たなステージへ進むための重要な転換点となります。
特に、融資を活用した法人成りは、事業を加速させる絶好の機会です。
金融機関からの融資を受けることで、設備投資や人材採用、運転資金の確保が可能になり、新たな市場への参入や商品の開発といったチャレンジが実現します。
しかし、融資を受けるには、しっかりとした準備とポイントを押さえた審査対策が必要です。
法人成りのタイミングでの融資では、法人成りを行う前の「個人事業主としての実績」がある場合、その実績が融資審査の重要な基準になります。
つまり、過去の売上や利益といった数字が、融資を成功させるカギとなるのです。
また、法人成りを機に融資を受ける際には、過去の実績だけでなく、将来の事業計画も重要です。
どれだけ将来性のあるビジネス展開が可能かを説得力を持って示すことで、金融機関は「融資をしても問題ない」と判断します。
この際、具体的な損益計画や資金繰り表を用意することが必要です。単なる数値の予測ではなく、現実的な数値を明確に記載することで、信頼感を与えます。
さらに、法人成り後の融資審査では、通帳残高や個人信用情報もチェックされます。
事前に通帳の管理を意識し、一定額以上の残高を維持しておくことと支払に遅れがないことで、資金繰りの安定性を示すことが可能です。
また、個人信用情報についてもクリーンであることが必須です。
過去に滞納や借金のトラブルがある場合、それが融資審査に影響する可能性があります。
こうした準備を怠らず進めることで、法人成りを機に事業を飛躍させるための資金調達が実現します。
融資を受けるということは、金融機関から信頼を得るということでもあります。
その信頼が、新たな取引先の拡大や事業の安定につながります。
法人成りと融資は一見難しそうに思えるかもしれませんが、適切な知識と準備があれば、事業を次のステージへ進める強力な手段となるのです。
行政書士として、これまで多くの創業融資をサポートしてきた経験から言えるのは、「過去の実績」と「未来の計画」をしっかりと伝えることが成功のポイントだということです。
これらをバランスよく整え、適切な審査対策を講じることで、法人成りと同時に事業を大きく飛躍させることが可能です。本記事では、その具体的なポイントについて解説していきます。
「法人成り時の融資が難しい理由」
法人成りは、事業を次のステージへ進めるための重要な選択肢ですが、それに伴う創業融資の取得は決して容易ではありません。
特に法人成り直後の会社にとって、融資審査のハードルは高く、しっかりとした準備と戦略が求められます。その背景には、法人成り特有の状況や融資審査の基準が深く関係しています。
以下では、法人成り時の融資が難しいとされる主な理由を詳しく説明します。
1. 「創業融資」と「法人成り時の融資」の違い
一般的な創業融資は、事業を新たに始める個人や法人を対象にしており、審査の際に過去の実績がない場合でも事業計画書の内容や創業者の自己資金、開業業種の経験が評価の中心となります。
しかし、法人成りの場合は少し異なります。
法人成りは事業そのものが「創業」ではなく、既存の個人事業を法人化する形で行われます。
このため、金融機関は個人事業時代の実績を審査の重要な基準として捉えます。
個人事業時代の売上や利益が乏しい場合、融資の審査で不利になることが多いです。
一方で、一定の実績があっても、それが法人としての安定性や成長性を示すものと評価されるかどうかは、別の問題となります。
この「実績評価」の難しさが、法人成り時の融資の壁の一つです。
2. 売上や利益以外の要素の影響
法人成り時の融資審査では、売上や利益以外にも重要視される要素があります。
その一つが通帳残高です。
金融機関は、事業の安定性を確認するため、事業用通帳の取引履歴や平均残高を審査します。
もし通帳残高が少なく、日々の資金繰りに余裕がないように見える場合、それだけで融資が難しくなる可能性があります。
さらに、個人信用情報も大きな影響を与えます。
法人化した後であっても、代表者個人の信用力が融資の判断材料となります。
過去に滞納や支払い遅延があった場合、融資審査で不利になる可能性が高いです。
法人成り後に事業が安定すると予測されるとしても、代表者個人の信用力が低ければ、その未来に対する信頼も揺らぎます。
3. 事業計画の重要性と難しさ
法人成り時の融資審査では、事業計画書が大きな役割を果たします。
しかし、単に事業の将来性を述べるだけでは不十分で、具体的かつ現実的な計画を提示する必要があります。
たとえば、損益計画や資金繰り表の数字が過大であったり実現可能性がなければ、金融機関に「計画が甘い」と判断される可能性があります。
また、事業計画書には、自社の強みや競合状況、成長戦略などを記載する必要がありますが、これらを明確かつ説得力を持って表現するのは容易ではありません。
特に、競合との差別化ポイントや自社のセールスポイントが曖昧だったり、裏付けとなるデータが不足していたりすると、計画全体の信頼性が損なわれます。
4. 融資の金額設定と返済可能性の疑念
法人成り時に必要な融資額を適切に設定することも重要です。
必要以上に高い金額を申請すると、金融機関は「返済可能性が低い」と判断する可能性があります。
一方で、実際に必要な資金を十分に確保できない場合、事業運営が行き詰まるリスクがあります。
このバランスを取ることが難しいため、申請時に迷いや不備が生じやすいのです。
さらに、融資を受けた後の返済計画についても、具体性が求められます。
金融機関は、返済が滞るリスクを非常に慎重に見極めるため、「融資後にどのように利益を上げ、返済を進めていくのか」を明確に説明できない場合、融資が承認されない可能性があります。
まとめ: 法人成り時の融資を成功させるために
これらの理由から、法人成り時の融資は難しいとされています。
しかし、その背景を正確に理解し、適切な準備を進めることで、このハードルを乗り越えることが可能です。
特に、個人事業時代の実績を活用しつつ、法人としての信用力を補う工夫をすることが重要です。
また、融資審査に求められる要件を事前に確認し、綿密な事業計画書を作成することで、審査の成功率を高めることができます。
法人成りと融資を成功させるためには、専門的な知識と計画的なアプローチが不可欠です。
「融資成功の鍵は過去の実績と未来の計画」
法人成りを成功させるために重要なのは、過去の実績と未来の計画を金融機関に対して明確に示すことです。
ここでは、実際の事例を想定しながら、どのようなポイントに注意すれば融資審査を突破しやすくなるのかを具体的に解説します。
1. 過去の実績を最大限に活用する方法
個人事業時代の売上実績の明確化
個人事業主のAさんは、5年間にわたって飲食業を営んできました。
年商は毎年徐々に伸び、特に直近2年間は安定した売上を記録。昨年の売上高は2,000万円を超えました。
このような過去の実績がある場合、融資審査では非常に有利です。
ただし、数字だけではなく、それを裏付ける資料が必要となります。
Aさんは、過去3年分の青色申告決算書を提出し、売上の推移と利益率が着実に向上していることを説明しました。
また、月次の売上報告書も準備し、繁忙期と閑散期の収支バランスを明示しました。
通帳の履歴で資金管理力をアピール
金融機関は、過去の通帳履歴から資金管理の状況を確認します。
Aさんは、事業専用の口座を使っており、毎月一定額を貯蓄に回していたため、残高は常に安定していました。
これにより、金融機関はAさんが収支管理をしっかり行い、必要な時には迅速に資金調達ができると判断。審査をスムーズに通過する一因となりました。
個人信用情報のチェックと改善
Aさんは融資を申し込む前に、自分の信用情報をチェックしました。
過去にクレジットカードの支払いが遅れた記録が1回あったものの、それ以外は良好で、特に問題ありませんでした。
このように事前に確認することで、信用情報に基づくトラブルを未然に防ぐことができます。
2. 未来の計画で金融機関を納得させる方法
損益計画と資金繰り表の作成
法人成り後の事業計画は、金融機関に融資の可否を判断させる重要な材料です。
Aさんは、以下のような計画を提出しました。
- 損益計画
法人成り後の1年間の売上目標を2,500万円と設定。
根拠として、店舗拡張により席数が増えることで売上アップが見込まれること、さらに新たに導入予定のデリバリーサービスによる顧客層拡大が期待できると説明しました。 - 資金繰り表
初期費用として店舗改装費と設備投資に600万円が必要である一方、月々の収支バランスは黒字で推移する計画を示しました。
また、キャッシュフローを考慮し、余剰資金の一部を将来の返済に充てる余裕があることを明記しました。
自社の強みと競合との差別化ポイント
事業計画書には、事業の展望だけでなく、自社の強みを示すことも重要です。
Aさんは、以下のような強みを記載しました。
- 地元密着型の営業スタイルによりリピーターが多い。
- 高品質な食材を使用しており、競合店との差別化が明確。
- SNSを活用したマーケティングで、若年層を中心に新規顧客が増加している。
さらに、競合店との比較表を添付し、自店が価格や品質、サービス面で優位性があることを数値化して示しました。金融機関はこうしたデータに基づくアプローチを評価し、事業の将来性を信頼する判断材料としました。
返済計画の具体化
融資を受ける際、金融機関が最も注目するのは「返済可能性」です。
Aさんは、法人成り後の事業収支を基にした返済計画を提出しました。
- 資金繰り表の作成により毎月の返済に問題はないことを説明。
- 初年度は利益の一部を積み立て、万が一の収支悪化時にも対応可能な資金を確保する。
この具体的な返済計画により、金融機関は「リスクが低い融資案件」として高評価を付けました。
3. 成功事例から学ぶ重要なポイント
「過去」と「未来」をつなぐストーリーを作る
金融機関が融資を決める際、過去の実績と未来の計画が別々ではなく、一貫したストーリーとして結び付いていることが重要です。
Aさんの場合、個人事業主時代の成功経験と実績数値を基盤に、法人成り後の計画を具体的かつ現実的に示したことで、融資担当者の信頼を得ることができました。
専門家の助けを活用する
Aさんは、事業計画書の作成や融資支援に関して行政書士に相談しました。
専門家のアドバイスを受けたことで、計画書の精度が上がり、金融機関への説明もスムーズに行えました。特に、損益や返済計画の作成には専門知識が求められるため、専門家の関与が成功の鍵となりました。
まとめ: 過去と未来をつなぐ「根拠」が鍵
融資審査を突破するには、過去の実績と未来の計画をいかに説得力を持って示すかが重要です。
Aさんのように、過去の売上実績を具体的な数字と資料で裏付け、未来の計画を現実的かつ魅力的に描くことで、金融機関の信頼を得ることができます。
また、専門家の力を借りることで計画をより緻密に仕上げることが可能です。法人成りの融資成功は、適切な準備と戦略の賜物といえるでしょう。
「事業計画書で未来を描く」
事業計画書は、法人成り後に融資を受けるための最重要書類の一つです。
金融機関に対して、事業の現状や将来性を説得力を持って伝える役割を果たします。
適切な事業計画書を作成することで、融資の可否を左右する金融機関の評価を高めることができます。
本節では、金融機関が注目するポイントを押さえつつ、具体的な作成方法を解説します。
1. 事業計画書が果たす役割とは？
金融機関が融資審査を行う際、特に重視するのは「返済可能性」です。
事業計画書は、以下の点を明確に説明することで、この返済可能性を証明する手段となります。
- 事業の現状
- 過去の実績（売上、利益など）を基に、現在の事業状況を説明する。
- 事業の将来性
- 売上増加や新規取引先獲得の可能性、新たな収益源を具体的に示す。
- 資金の使い道
- 融資をどのように使用し、どのような成果を見込むかを明確にする。
- 返済計画
- 融資金額をどのように返済していくかを現実的に示す。
これらを一貫性のあるストーリーとして構築することで、金融機関に「この事業は成長可能であり、融資しても安全だ」と信頼感を与えることができます。
2. 事業計画書の構成と作成方法
（1）概要
事業計画書の冒頭には、事業の概要を簡潔に記載します。以下の項目を含めるとよいでしょう。
- 事業の名称：法人成り後の会社名、業種、所在地。
- 経営者情報：代表者の名前、経歴、過去の実績。
- 事業の目的：法人成りの理由と融資を受ける目的。
たとえば、「これまで個人事業主として実績を積んできたが、業績が好調に推移、これを好機ととらえ法人化し事業を拡大する」といった目的を明記します。
（2）市場と競合分析
金融機関は事業の将来性を評価するため、対象となる市場の状況を知りたがります。そのため、事業計画書には市場調査の結果や競合分析を含める必要があります。
- 市場規模と成長性
業界全体の市場規模や、商圏内の成長可能性を示します。
たとえば、統計データや調査報告を引用し、数値で根拠を示すと説得力が増します。 - 競合との差別化
自社の強みをアピールし、競合との差別化ポイントを具体的に記載します。
たとえば、「地元密着型の顧客サービス」や「SNS活用による若年層の集客」などの具体例を挙げるとよいでしょう。
（3）損益計画と資金繰り表
事業計画書の中で最も重視されるのが、損益計画（P/L）と資金繰り表です。
金融機関が融資の判断を行う際に、これらのデータは欠かせません。
- 損益計画
売上、原価、経費、利益の予測を3年分程度、ひと月ごとに記載します。
特に、売上増加の根拠（新規顧客の増加や新サービスの提供など）を示すことが重要です。
たとえば、法人成り後にデリバリーサービスを導入し、売上が15％増加する見込みであると具体的に示します。 - 資金繰り表
1年間の月次ベースで、収支の動きを記載します。
たとえば、「1月は設備投資で100万円の支出があるが、3月以降は新規顧客の増加により売上が安定」といった形を数字で説明します。
金融機関に「資金ショートのリスクが低い」と印象付けることがポイントです。
（4）資金の使い道
融資金額をどのように使用するかを具体的に説明します。
「店舗改装費」や「新サービス導入のための機材購入費」など、資金の用途を明確にすることで、計画の信頼性を高めることができます。
また、各用途ごとに必要な金額を細かく記載し、全体の見積もりが現実的であることを示すことが重要です。
さらに、資金の使い道によって返済期間の長さも変わります。
（5）返済計画
融資を受けた後、どのように返済を進めていくのかを詳細に記載します。
たとえば、毎月の返済額以上に利益がでることを示し、収支に無理のない計画であることを強調します。
また、融資金額の一部を積立金として確保するなど、返済リスクへの対応策を示すことで、金融機関からの信頼を得やすくなります。
3. 事業計画書作成の成功事例
成功例: 小売業者Bさんの場合
小売業者のBさんは、個人事業主として10年間の実績を持ち、法人成りとともに店舗拡大を計画していました。Bさんは事業計画書に以下のポイントを盛り込みました。
- 過去の実績：直近3年間の売上推移をグラフで示し、安定した成長を視覚的にアピール。
- 市場分析：店舗を構える地域の人口動態データを用い、新店舗の需要を証明。
- 損益計画：新店舗での売上増加分を具体的に予測し、利益率が向上する根拠を提示。
- 返済計画：月々の返済額以上の利益がでることを計画書で示し、キャッシュフローに余裕があることを強調。
これにより、Bさんは希望する融資額を獲得し、新店舗の運営を成功させることができました。
4. 事業計画書作成の注意点
- 数値に根拠を持たせる
売上や利益の予測に具体的な根拠がない場合、金融機関から「現実味がない」と判断されるリスクがあります。統計データや過去の実績を基にした裏付けをしっかり準備しましょう。 - 説明の一貫性
過去の実績と未来の計画が矛盾しないよう、一貫性のあるストーリーを構築することが重要です。 - 専門家の助けを借りる
事業計画書の作成は専門知識を要するため、行政書士や税理士といった専門家に相談することで、完成度を高めることができます。
まとめ: 計画書で未来を信じさせる
事業計画書は、融資審査において未来への信頼を築くための重要なツールです。
適切に作成された計画書は、金融機関に対して「この事業には融資をしても問題ない」という印象を与えます。
過去の実績を基にした現実的な予測と明確な資金使途、堅実な返済計画を含む事業計画書を準備することで、法人成り時の創業融資を成功へと導くことができるでしょう。
「準備が成功への近道」
法人成りを機に融資を受けることは、事業を次のステージへ進めるための大きな一歩です。
しかし、それを成功させるためには、「準備」が欠かせません。
融資審査は、単に申請書を提出すれば通過するものではなく、金融機関に対して「問題なく返済できそうだ」と納得させるだけの資料と計画が必要です。
本記事で解説してきたように、過去の実績と未来の計画をしっかりと整備することが融資成功のカギです。以下では、準備の重要性を再確認するとともに、具体的なアクションプランを提案します。
1. 過去の実績を整理し、基盤を固める
法人成り時の融資審査では、個人事業主としての実績が大きな評価ポイントになります。
過去の売上や利益のデータ、経費の内訳などを整理し、資料としてまとめましょう。
この段階では、以下の点に特に注意してください。
- 決算書や青色申告書の準備
過去3年間の売上推移や利益率を示す資料を準備します。
金融機関が事業の安定性を判断しやすいよう、視覚的にわかりやすいグラフや表を用いると効果的です。
また、確定申告終了後の売上げ推移を提出することもポイントです。 - 通帳履歴の確認
通帳残高が安定していること、取引が事業運営に即していることを証明できるように準備します。
不明確な入出金がある場合は事前に説明できる理由を整理しておきましょう。 - 個人信用情報のチェック
信用情報に問題がないかを確認します。特に過去の滞納履歴がないかどうかを確認することが重要です。
2. 未来の計画でビジョンを描く
金融機関にとって、過去の実績と同程度に重要視されるのが未来の計画です。
法人成り後の事業計画書を具体的かつ現実的に作成し、事業の将来性をしっかりと示しましょう。
以下のポイントを含めることで、計画の説得力を高めることができます。
- 損益計画と資金繰り表
売上、利益、経費の予測を緻密に立て、無理のない収支計画を提示します。
また、融資後の資金使途を具体的に示し、どのように収益を上げて返済に充てるのかを明確に説明しましょう。 - 競合との差別化ポイント
自社の強みや競合との差別化ポイントをわかりやすく記載します。
金融機関が「この優位性のおかげで収益を上げてきたのだな」と納得できる材料を用意することが大切です。 - 返済計画の現実性
融資額を適切に設定し、無理のない返済計画を提示することで、金融機関のリスク懸念を和らげます。資金繰り表で安定性をアピールしましょう。
3. 専門家の力を活用する
事業計画書の作成や融資審査の準備には、専門的な知識が必要です。
行政書士や税理士などの専門家に相談することで、融資成功率をさらに高めることができます。
以下のようなサポートを受けると効果的です。
- 事業計画書のブラッシュアップ
専門家は金融機関が重視するポイントを熟知しているため、説得力のある計画書を作成する手助けをしてくれます。特に、損益計画や資金繰り表の妥当性を確認してもらうことが重要です。 - 融資面談のサポート
日本政策金融公庫との面談において、専門家が同席することで信頼感が高まるケースもあります。
質問への対応や追加資料の提出など、的確なサポートを受けられます。 - 融資戦略の策定
実績がある専門家に相談することで、いくらまで融資可能か、どのようなことをアピールすると審査に有利になるかなど、融資の可能性を上げるための基本的な方向性や戦略の策定を行います。
この基礎を固めることが融資の実行につながります。
4. 融資審査に向けた具体的なアクションプラン
法人成り後の融資を成功させるためには、以下のステップで準備を進めるとよいでしょう。
- 過去のデータを収集・整理する
確定申告書一式、通帳履歴、取引先情報などを準備します。
特に売上や利益の安定性を示す資料を重点的に整えましょう。 - 事業計画書のドラフトを作成する
計画書には、損益計画、資金繰り表、返済計画を含めます。
金融機関の担当者が読みやすい形式で作成しましょう。 - 専門家に相談する
作成した事業計画書を専門家にレビューしてもらい、改善点を指摘してもらいます。
事業計画書の作成に不安があれば、専門家と一緒に作ることもできます。
また、融資の可能性の有無、融資可能額などの相談もできるでしょう。 - 金融機関との面談準備を整える
提出書類を確認し、面談での説明内容を整理します。
審査担当者からの質問に対して的確に答えることが重要です。 - 融資の申込みをする
必要書類を提出し、金融機関に申込をします。
審査中に追加資料が求められる場合もあるため、柔軟に対応できるよう準備を整えておきましょう。
「専門家と一緒に第一歩を踏み出そう」
法人成りは事業の成長を加速させる絶好の機会です。
しかし、その成功のためには、過去の実績を整理し、未来の計画を緻密に描くことが不可欠です。
そして、これらを適切に金融機関へ伝えるためには、専門家の助けを借りることが最も効果的です。
かきざき行政書士事務所では、これまで多くの事業主の融資サポートを行ってきました。
専門知識を駆使し、あなたの事業を次のステージへ導くお手伝いをいたします。
法人成りを考えている方、創業融資でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
準備を万全に整え、成功への第一歩を一緒に踏み出しましょう！