「今までの経験とは全く異なる業種で、思い切ってフランチャイズに加盟しようと思っている。でも、融資が通るか心配…。」
そんな不安を抱える創業希望者の方は多くいらっしゃいます。
特に、未経験業種への挑戦は、金融機関の融資審査において不利に働くことが多く、「経験不足による経営リスク」が懸念されやすいポイントとなります。
本記事では、実際に松戸市で未経験業種のフランチャイズに加盟し、見事に創業融資を受けて開業された個人事業主の事例を、行政書士の立場からご紹介します。
他の行政書士に断られたケースでも、どのような点に着目して可能性を広げたのか、実務の裏側も含めて詳しく解説していきます。
未経験業種での開業に不安を感じている方や、融資の可能性を探っている方にとって、参考となる内容をお届けします。
鎌ヶ谷市での創業融資、その背景と課題
鎌ヶ谷市は千葉県内でも住宅地として発展を続ける一方、地元密着型のビジネスを志す個人事業主にとって、創業のチャンスも広がっています。
しかし、創業時の資金調達には依然として高いハードルが存在し、特に未経験の業種での開業を目指す場合には融資の壁が立ちはだかります。
創業融資の審査では、創業者の「事業経験」や「スキル」が重視されるため、初めて挑戦する業種での計画は、「経営の実行力」や「見通しの確かさ」に疑問を持たれることがあります。
そうした中で、事業計画の作り込みや資金使途の明確化が、審査突破の鍵となります。
未経験業種での開業が融資に不利とされる理由
金融機関は融資先の「返済可能性」を重視します。
特に創業融資においては、過去の業績が存在しないため、創業者の経歴や業界経験が重要な判断材料となります。
未経験の業種で開業する場合、業務運営の習熟度や集客・運営のノウハウに不安が残ると判断され、融資のリスクが高いと見なされやすくなります。
また、「未経験者が本当に収益を上げられるのか」という疑念が、融資担当者の心配材料となりやすく、経験豊富な他の申請者と比較されると不利になるケースもあります。
こうした懸念をどう払拭するかが、未経験業種での融資獲得における最大の課題です。
実際のご相談内容と当初の希望条件
今回ご相談いただいたのは、50代後半の男性で、ネット広告関連の仕事から退職し、車関連のフランチャイズに加盟して個人事業を始めるという計画でした。
ご相談時には、すでにフランチャイズ本部に加盟金を支払い、研修も修了済み。退職も間近に控えており、開業への強い決意が感じられる状況でした。
当初の融資希望金額は700～800万円と高額であり、しかも業種未経験ということで、他の行政書士からは「融資は難しい」と断られていたとのことでした。
店舗の改装費も含めた多額の資金調達が必要であったため、融資成功には慎重かつ戦略的な対応が求められる案件でした。
融資成功までの過程を行政書士が解説
未経験業種での創業というハンデを抱えながらも、松戸市で見事に創業融資を獲得できた今回の事例。
その裏には、事業主の努力と共に、行政書士としての的確なサポートがありました。ここでは、実際にどのような工夫や判断が融資成功に繋がったのか解説いたします。
フランチャイズ開業で経験不足を補えたポイント
未経験の業種で開業する場合、金融機関が最も懸念するのは「事業運営のノウハウが不足しているのではないか」という点です。
しかし今回は、フランチャイズというビジネスモデルを活用していたことが大きなポイントとなりました。
フランチャイズに加盟することで、事業主は本部から研修を受け、運営ノウハウやマニュアル、ブランド力といったサポートを得ることができます。
この仕組みにより、完全な未経験者でも一定の水準で業務を遂行できる体制が整っていると判断され、経験不足というマイナス評価をカバーする材料となりました。
さらに、すでに加盟金を支払って研修を修了しているという事実も、金融機関にとっては「計画が現実的に進行している証拠」としてプラス評価に繋がりました。
自己資金として評価された加盟金や退職金の活用
創業融資の審査において、自己資金の有無は非常に重要な評価項目です。
今回のケースでは、フランチャイズ本部に支払った加盟金を「すでに支出済みの自己資金」として評価できたことが大きな強みとなりました。
また、退職金の支給が数週間後に確定していたため、自己資金としても加算可能であり、資金的な信頼度を高めることができました。実際に、日本政策金融公庫でもこの点が評価され、融資に対する前向きな判断に繋がりました。
このように、事前に支払った費用や退職金も、適切にアピールすれば、自己資金としてしっかり評価されるのです。
鎌ヶ谷市の創業者必見！事業計画書作成の工夫
創業融資の審査において、事業計画書はまさに「融資の成否を分ける要」といえます。
特に未経験業種での開業の場合、金融機関は「事業の見通し」や「収益化の根拠」に対して慎重な目を向けるため、より具体的で説得力のある内容が求められます。
今回の事例では、事業計画書の内容が日本政策金融公庫の審査担当者に高く評価され、融資成功の重要な決め手のひとつとなりました。
ここでは、その工夫の具体例と、行政書士として行ったサポート内容を紹介します。
審査担当者も評価した事業計画書の具体例
事業計画書は、公庫の定型フォーマットの内容に沿って作成したうえで、以下の点を特に重視しました。
・フランチャイズ本部から得た数店舗分の売上げ推移実績の提示
・近隣の競合店舗との比較分析（お客様自作の競合店一覧を添付）
・開業後3年間の売上予測と損益計画（36ヵ月分）
・開業後1年間の資金繰り表（12ヵ月分）
また、事業内容を詳細に説明する文章資料も併せて提出し、どのようにして収益を上げていくのかを明確に説明しました。
これにより、「根拠ある数字」に裏付けられた計画として、審査担当者に安心感を与えることができました。
行政書士が行った書類の準備とサポート内容
行政書士としては、事業主の想いを金融機関に正確に伝えるため、次のようなサポートを実施しました。
・ヒアリングを通じた事業モデルの整理と計画の骨組み作り
・創業計画書の作成サポート
・補足資料の文書化（事業の背景、収益戦略、強みの説明など）
・競合分析や立地条件を踏まえた市場調査の助言
・公庫担当者や地銀担当者への提出書類の整備・確認
これらの書類は、融資審査において「計画性」「実行力」「信頼性」を評価してもらうために欠かせないものであり、専門家のサポートによって書類の完成度を高めることができました。
結果として、金融機関からも「計画書が非常によくできていた」との評価をいただき、満額融資という成果に繋がりました。
複数の融資機関から資金調達に成功した事例
創業時の資金調達は、一つの金融機関だけに頼るのではなく、複数の機関を組み合わせることで、より柔軟かつ安定的な資金計画が可能になります。
今回の松戸市での事例では、日本政策金融公庫と地方銀行（地銀）を併用し、それぞれの強みを活かした形で資金調達に成功しました。
それに加えて、日本政策金融公庫との調整を行うことで、信用面でのサポートも確保され、結果的にお客様の当初希望額を上回る資金調達を実現することができました。
日本政策金融公庫と地銀の活用方法と結果
まず日本政策金融公庫に対しては、設備資金としての融資を申請しました。
公庫は創業者向けの融資に強く、審査の際には行政書士が同席することで、計画内容や事業の意義を直接伝えることができました。
その結果、申請通りの満額が特別利率（1.66%）で実行されました。
一方、運転資金については、地元の地方銀行にアプローチしました。
当初、公庫の融資金額が減額される可能性を踏まえて準備を進めていましたが、最終的に公庫が満額を認可した後も、地銀側は同じ金額での融資に前向きな姿勢を維持。
結果として、地銀からも満額の融資（利率1.00%）を受けることができました。
信用保証協会とのやり取りと面談のポイント
地方銀行の融資は、信用保証協会の保証を前提として進められることが多く、今回もその手続きを踏みました。
銀行内での稟議承認を経て、信用保証協会に対して必要書類を提出。その後、ご本人と保証協会の担当者による電話面談が実施されました。
面談では、事業の概要、計画の現実性、資金の使途などが確認されました。
行政書士が事前に作成した事業計画書がこの段階でも評価されており、スムーズに話が進んだことが成功要因のひとつです。
面談後、保証協会の審査も通過し、地銀からの融資も正式に決定。
このように、複数の融資機関との連携と、各フェーズでの丁寧な準備が、確実な資金調達に結びついた事例といえます。
まとめ：鎌ヶ谷市で未経験業種に挑戦する方へのアドバイス
鎌ヶ谷市で新たにビジネスを始めようとする方の中には、「未経験業種だから融資は難しいのでは」と感じている方も多いのではないでしょうか。
しかし今回の事例が示すように、フランチャイズというビジネスモデルや自己資金の工夫、そして事業計画の説得力によって、そのハードルは乗り越えることが可能です。
重要なのは、経験がないからといって諦めず、信頼できる専門家とともに戦略的に準備を進めることです。適切な資金調達ができれば、未経験でも安定したスタートを切ることができます。
経験がなくても融資成功は可能、重要なのは戦略と準備
創業融資を成功させるために必要なのは、業種の経験だけではありません。
融資審査においては「計画性」「準備の丁寧さ」「実行力を感じさせる材料」が揃っているかどうかも重要です。
今回のケースでは、以下の点が成功のカギとなりました。
・フランチャイズによる開業で、未経験という不安をカバー
・すでに支払った加盟金や退職金を自己資金として評価
・事業計画書に現実的な数値と具体的な戦略を盛り込んだ
・金融機関ごとに目的別に融資を分け、複数機関を活用した
これらは、すべて事前の綿密な準備があったからこそ実現できたポイントです。未経験であっても、「なぜその事業を選び、どう成功に導くのか」を明確に説明できれば、金融機関はしっかりと評価してくれます。
鎌ヶ谷市でこれから創業を目指す方にとって、この事例が一つの励みとなり、融資成功への第一歩となれば幸いです。
行政書士に相談するメリット
創業融資を成功させるためには、単に事業計画書を作成するだけでは不十分です。
金融機関の審査基準に合致した計画を提示し、適切な書類をタイミングよく提出しなければ、せっかくのビジネスチャンスを逃してしまう可能性もあります。
そうした中で、行政書士に相談することには多くのメリットがあります。
まず、融資に強い行政書士は創業支援に関する実務経験を持ち、創業計画書の作成や資金調達の手続きに精通しています。
特に日本政策金融公庫や信用保証協会に関する融資においては、必要書類の整備や金融機関とのやり取りのサポートなど、専門的な支援が可能です。
今回の松戸市での事例では、他の行政書士から「未経験業種なので融資は難しい」と断られたお客様が、弊所のサポートにより満額融資を受けることができました。
事業内容の整理から書類作成、面談の同席、地銀との調整まで、きめ細やかなサポートをしたことで、複数の融資機関からの資金調達が実現しました。
鎌ヶ谷市およびその周辺で創業を検討している方は、ぜひ一度、行政書士への相談をご検討ください。
未経験業種であっても、正しい準備と適切な戦略で、創業の夢を現実に変えるお手伝いをいたします。