当事務所でご支援させていただいたお客様の創業融資事例です。
概要
バーの開業を検討しているが、前職は運送業界で10年程度勤めており、飲食業のブランクが空いていた。過去の経歴にバーの店長経験があったので、その職務内容を具体的に記載し開業後も問題ないことをアピール。無事に希望通りの融資が実行された。
属性
個人事業主
バーを開業する40代男性Aさん。
ご相談時の状況
・お問い合わせ時は自己資金があまりないということだった。
・Aさんは飲食業界歴が長いものの10年程度のブランクが空いていた。直近の職歴は運送系の職業。
・この度、昔からの夢だったバーを開くために融資が必要となった
融資における問題点
・飲食業界のブランクが10年程度空いており長かった。
・また業界内での転職も多かった。
解決方法【融資までの流れ】
現状と今後の展望をヒアリング
Aさんとお会いし、直接お話をお伺いしたところ可能性はあると判断した。
理由は以下の通り。
1,ブランクがあるとはいえ、開業する業種の経験がある。
2,Aさんの自己資金が十分にあった。お問い合わせ時はあまりないとのことだったが、ヒアリングしたところ、希望額に対して問題はなかった。
3,支払いの遅れもない。
4,個人信用情報も問題なかった。
日本政策金融公庫の職員と事前に協議
当事務所を担当している都内の日本政策金融公庫の職員に、今回の状況を説明する。
ブランクが空いていることに問題はないが、転職が多いことはどう補完するかによって可能性ありそうとのこと。
事業計画書を作成
売上げ見込みを控えめに計画。
これにより、「実現可能かつ返済に問題ない」数値的計画を作成。
作成時点で店舗物件と内装工事費の見積書ができていなかったので、それ以外の項目を完成させる。
見積もりができ次第、数値を損益計画書と資金繰り表に反映させ、すぐに申込みできるよう準備を整えた。
日本政策金融公庫に融資の申し込み
見積もりが出たので、物件の初期契約費、家賃、減価償却費、内装工事費、返済金額を損益計画書と資金繰り表に反映。
事業計画書が完成したので日本政策金融公庫に融資を申し込む。
日本政策金融公庫の面談
面談時間は2時間で通常よりも長め。
その内容が否定的だったからではなく、約1時間は担当者からのアドバイスや実例についての話題だった。
帰り際に担当者から「満額の方向で検討します」と前向きな回答をいただいた。
融資が決定
約2週間後、少し長めになったが無事に満額の融資が決定。
結果
・日本政策金融公庫で希望金額の融資に成功。
・設備資金10年返済、利率1.8%台
【作成・提出資料】
・創業計画書(日本政策金融公庫のフォーマット)
・創業計画書の補足資料(事業の内容等を詳しく文章で書いたもの)
・損益計画書(36ヵ月分)
・資金繰り表(12ヵ月分)
・各種見積もり
今回のポイント
・Aさんが自己資金を蓄積していた。
・配偶者が正社員だったため、その年収も計画書に記載。(金融機関から見たリスクを減らすため)
・Aさんは転職歴が多かったものの、その中にバーの店長を勤めた期間があった。そこで、この時の実績、職務内容を特にアピール。経験値は十分あり開業後も問題ないことを伝えた。
・売上げを控えめに見積もり、経費をもれなく計上、同時に返済原資となる利益もでるよう配慮。実現可能なラインで事業計画書作成した。
面談時に担当者から「現実的な事業計画ですね」という評価を受けた。